算命学による考察・・・新型コロナウイルス

新型コロナウイルス(以下、コロナとします)の感染拡大により、世界中に大きな被害が出ています。日本でも感染者が増加し緊急事態宣言が出るという事態になっていますが、海外での被害はさらに大きく全世界での死者は10万人を超えてしまいました。
なぜこのようなことが起こるのでしょうか。

算命学ではコロナのような感染症も自然災害であると考えます。すなわち、地震や台風と同じ自然界の災害の一つです。算命学では個人の運勢を見ることはできますが、自然災害の具体的な占いはできません。地震や台風がいつどこに来るかを占えないのと同様に、どんな感染症がいつ流行しいつ収束するかということは分かりません。
しかし、算命学には自然思想という考え方があります。自然思想とは人間も他の動植物も自然の産物であり、さらには山や海や川といった自然界に存在するすべてのものは自然物であるという考え方です。そして、必要のない者は生まれてこない、役目のないものは自然界には存在しないと考えています。

そのため、コロナにも役目があると考えられます。コロナにも果たすべき役目があって地球上に生まれてきたと考えられます。コロナの役目が何であるのか、コロナが何を目的にして存在しているのか、ということについては私にも分かりませんが、世界の状況から考察をしてみたいと思います。

現在、地球人口は約80億人と言われ、それが毎年1億人近く増え続けており、2050年までには100億人に達すると見られています。このまま人口が増え続ければ、いずれは人類は食糧危機に直面することは明白ではないでしょうか。人間の性質として、もし食料が無くなれば、他から奪ってでも食料を調達しようとするはずです。黙って餓死を待つ人ばかりではないからです。それが発展すれば、戦争という事態が起こるでしょう。特に大きな戦争というのは人口が急増した時に起こりやすいものです。人類は歴史上、人が増えたことにより食料争いだけでなく縄張り争いや権力闘争等を起こしてきました。
また、第2次世界大戦の終戦から75年立ちましたが、その間に局所的な戦争は絶えず起きていますが大戦争は起きていません。算命学では世界の動乱の大きさもある程度一定であり、何らかの形で動乱も起こらなければならないと考えています。そろそろ大きな動乱が必要な時期かも知れません。すなわち、人口の増加と動乱を味わうということから、大戦争が起きる時期に来ていたのかも知れません。

現在、コロナの感染拡大により、各国の死者・重軽症者の数や経済的打撃は相当大きなものになると言われていますが、世界が変わるためには、今回のようなことが必要だったのだと思われます。
コロナにも役目があるとすれば、人類に訪れる大きな動乱を未然に防ぐために世界が変わる必要があり、コロナがそのきっかけを与えてくれたのかも知れません。
もしそうだとすれば世界中が、政治・経済・医療・文化・生活習慣・社会システム等が変わらなければならない時期に来ていることになります。そして、被害の大きい国や地域ほど、変わる必要があることになります。

世界が変わることで大きな戦争が避けられるのかも知れません。
現在世界各国で大きな被害が出ていますが、死者の数が多いのがアメリカ、ヨーロッパ、中東などです。
ちょっと思い出して頂くと、今年に入ってアメリカとイランの間に戦争が起こる可能性がありました。1月にはアメリカが空爆でイランの司令官を殺害し、その報復としてイランが米軍駐留基地がミにサイル攻撃を行い、あわや戦争に発展かという事態になりました。もし本格的な戦争になっていたら、多数の死者が出たはずです。

この2か国は現在コロナの被害が特に多く出ており、アメリカは感染者数・死者数とも世界で最も多く、イランは感染者数・死者数とも中東で最も多く出ています。もしコロナがなかったら、この2ヶ国の間で今年戦争という事態に発展したかも知れません。しかし、コロナの被害拡大により、戦争はなくなったと言えるでしょう。この2ヶ国だけでなく、世界中が戦争をしている場合ではなくなったはずです。
現在被害、経済的、社会的、政治的に大きな打撃を受けている国々は多くありますが、その被害の大きさはコロナがなかった場合に起こった被害に比例しているのかも知れません。

日本も経済的に大きな打撃を受けていますが、日本が変わるべき点はまず食べ物についてだと思います。現在日本の食料自給率は37%と言われ、大半が輸入に頼っています。もし世界の物流が滞ればたちまち食料不足に陥るでしょう。そうなればマスクや除菌液が足りないどころの話ではなくなります。現在コロナにより医療もひっ迫していますが、実際にはコロナ以外の疾患による死者のほうがはるかに多く、これらも見直しを迫られているのかも知れません。
食べ物を大切にする、衛生に気を付ける、健康管理に気を配る、生活習慣を見直す等々、私たち日本人一人ひとりにできることは沢山あると思われます。この機会に自分の生活スタイルを改善する必要があるのではないでしょうか。

世界が変わる必要がある時期なのだと思いますが、すべての国が変われるとは限りません。今回のことで政治・経済・医療・文化・生活習慣・社会システム等を変えたことで栄えていく国もあれば、逆に今回のコロナ禍から受けた打撃により落ち込んでいく国も出て、明暗が分かれると思います。
算命学のもう一つの基本思想は陰陽論です。世界中の国がすべて落ち込むということは絶対にありませんし、世界中の国が残らず発展するということもありません。陽の国が出てくれば、必ず陰の国も出てくるという考え方です。

世界人口の約半数がコロナのせいで自粛生活を強いられています。しかし、陰陽論では、自粛が続けばその反動で人々は活動的になります。自粛を陰、活動を陽と考えるからです。
活動の代表はスポーツです。そのため、コロナが収束すれば真っ先に盛んになるのはスポーツでしょう。各種スポーツは観るのも行うのも以前より盛んになると思われます。そのスポーツの祭典である東京オリンピックは大成功となるでしょう。これまで自粛により抑圧されてきたものが弾けるからです。東京オリンピックは延期になって良かったと思います。
消費も盛んになります。コロナの反動で、明るく希望の持てるような分野や業界は特に活気づくでしょう。

コロナにより身体的・精神的・経済的な打撃を受けている人々は世界で大勢いらっしゃると思いますが、自粛生活の中でも、自己の生活を改善し自分を高めることが大切だと思います。普段忙しかった方は休息を取る良い機会だと思って疲れを取るように過ごすと良いでしょう。
そして算命学的に言えば、自分の宿命を活かすために足りないものを補い余分なものを減らし、人生を調節するチャンスにすると良いでしょう。
現在は各自大変な苦労をなさっていらっしゃると存じますが、この困難を乗り切るには今しばらくの辛抱と思います。皆さまどうぞ健康管理にはくれぐれも気を付けて、お過ごしください。

              2020年4月14日  

                       朱学院副校長  佐藤直樹

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