安倍晋三元首相 1954,9,21 生まれ
申酉天中殺 | 庚 | 癸 | 甲 |
辰 | 酉 | 午 |
禄存星 | 天恍星 | |
龍高星 | 石門星 | 玉堂星 |
天印星 | 調舒星 | 天将星 |
2022年7月8日突然の悲劇が起こりました。ここに至る安倍氏の運勢を詳細に説明していくと大変長くなりますため、ここでは生月中殺を中心に述べることにいたします。
安倍氏は生月中殺です。これは原則として家系を継いではいけない宿命です。
ただし、後継者中殺にもなっているため(月干の癸=調舒星中殺)、後継者に恵まれなければ家系を継ぐことができます。すなわち子供がいなければ後を継ぐことができる宿命です。安倍氏にはお子さんがいませんので、政治家を継げたわけです。
1993年 癸酉 初当選
しかし、これに加えて天中殺で政治家になっているため、この運勢も受けなければならなくなります。
この年がまた後継者中殺の年でした。これだけであれば子供がいないことでこの天中殺の禍を消化できたと言えますが、先ほどの生月中殺と併せて考えると子供がいないだけでは禍の消化が不充分ということになってしまいます。
調舒星中殺は寿命中殺でもあるため、子供が生まれなかったことに加え、寿命にも問題が出ることになります。
首相在任中に2度も潰瘍性大腸炎で辞任をしています。これで寿命中殺を消化したと言えるでしょうか?答えはいいえです。生月中殺で天中殺での初当選であるにも関わらず、政治家としても2度も首相に就任し憲政史上最長の在任期間を達成する総理大臣となったわけですので、子供がいないというだけでは天中殺の禍を消化できません。もしこれが生月中殺か天中殺での初当選かのどちらか一つだけであれば子供がいないことで政治活動を全うできたと思われます。
宿命中殺や天中殺が未消化となると、その分の禍が出ます。
人体図では親の場所・禄存星に星が止まります。止まる星は人生の目的となる星で、政治家の家系に生まれた場合、政治家を目指すことは宿命に合っています。そして父や祖父が政治家として成功した場合は本人も成功する政治家になれます。これは生月中殺とは別のことです。
安倍洋子さん 1928,6,14 生まれ
午未天中殺 | 乙 | 戊 | 戊 |
酉 | 午 | 辰 |
安倍さんの母である洋子さんも生月中殺の宿命です。この方は岸家に生まれて、安倍家に嫁ぎました。
これだけであれば問題はありません。生月中殺は家系に縁が薄いため、家系から出ていけば宿命通りだからです。
しかし、兄が体が弱く(3才で小児麻痺を患う)政治家を継ぐことができないため、洋子さんの父・岸信介元首相は娘婿の安倍晋太郎氏を後継者に指名しました。つまり洋子さんの夫・晋太郎氏が実質の岸信介氏の後継ぎとなったのです。
自分の夫が自分の父の後を継ぐということは、実質、娘である洋子さんが父の後を継ぐようなものです。そのため、洋子さんも生月中殺を充分には消化していないことになります。ただし生月中殺本人が継ぐよりは多少ましです。そういう意味で、半分以上は生月中殺を消化していないと考えることになります。
岸信介さん 1896,11,13 生まれ
戌亥天中殺 | 庚 | 己 | 丙 |
午 | 亥 | 申 |
岸信介氏も生月中殺でした。信介氏は佐藤家の次男に生まれ、岸家に養子に行きました。これだけであれば問題はありません。生月中殺の人が家系から出たわけですから宿命通りのはずです。しかし、その岸家は信介氏の父親の実家でした。信介氏の父親は岸家に生まれて佐藤家の婿養子となった人物です。岸家は父の兄が継いだので父は佐藤家に婿養子に来たのですが、父の兄には娘しか生まれなかったため(娘・良子は後に信介氏の妻になる)、次男である信介氏を岸家の養子にしたのでした。
ちょっと複雑ですが、信介氏が養子に行ったのが他人の家であれば生月中殺の消化になりますが、自分の父親の実家の後継ぎとなったのでは厳密には生月中殺を消化したとは言えません。
信介氏の長男が体が弱く家を継ぐことができず、子供もできなかったのは、その影響でもあります。そしてそのまま岸家の後継ぎがいないままであったならば信介氏の生月中殺は消化されたことになります。
しかし、洋子さんの夫・安倍晋太郎氏を後継者にしてしまったため、そしてその洋子さんも生月中殺であったため、二代続けて生月中殺が未消化ということになります。
さらに具体的に見ると、信介氏の宿命では、己が母、亥の中の甲が父になります。信介氏は父の兄の養子となったので、父の兄も甲でありその妻は己です。
どちらも中殺されているため、両親から離れたことは良かったのですが、父の兄夫婦の養子となってしまったのですがら、この生月中殺は半分以上が未消化となってしまいます。
三代続く生月中殺の未消化を安倍氏が一手に背負ってしまったと考えられます。もし安倍氏が実力を発揮できずに家系を衰退させたとしたら、そのこと自体が生月中殺の未消化の結果であるため、安倍氏は無事であったと思います。しかし実際は政治家として優秀で活躍しすぎたため、今回の形でそれを背負うことになってしまったのです。
そもそもこの事件の原因は、信介氏が文鮮明氏と交友を深め、
統一教会との繋がりを築いたことにあります。その因果が安倍氏に禍となって降りかかったわけです。
生月中殺が三代続いた場合は家系は終わりになるとされています。そのため、一族の誰が晋三氏の後を継いでも続きません。 最後に、生涯を日本のために尽くされた安倍晋三氏のご冥福をお祈り申し上げます。
朱学院校長 佐藤直樹
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