「名誉のない人」・下格宿命の見方

宿命には五行のいずれかが欠ける場合があります。五行を五徳(福寿禄官印)に当てはめて、五徳の欠ける宿命の見方を勉強してみましょう。

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お2人には宿命の上での共通点がいくつかあります。
(1)宿命に官がない
(2)日干支が同じ
(3)下格

(1)について
日干を剋すものが官(名誉)ですが、2人の場合は日干・庚を剋す火性(丙丁)がどこにもありません(注.二十八元も調べる)。
官のない人はどのように生きれば良いでしょうか。また宿命通りに生きないとどうなるでしょうか。
まず、官のない人は「名誉に固執しないこと」です。宿命に名誉がないのに強い名誉欲を持つと、宿命からはずれることになります。名誉に固執すると変なプライドの持ち主になり、それが自滅のもとになります。名誉に固執しないとは、謙虚であるということです。そのため名誉に固執する人ほど、謙虚さに欠ける人になります。
2人とも東大卒のエリートで、早くから出世しました。一般に、こういう宿命が早くから高い名誉を得てしまうと変に高いプライドを持ち謙虚さに欠ける人格を作り、それが人生の失敗につながります 永田氏が「偽メール問題」で辞任した背景には、本人の性格の歪みがあります。プライドが強いため、安易に相手を攻撃してしまうわけです。初めから強いプライドを持たなければ、自分のミスを認め、相手への謝罪も容易にできるはずです。それができれば、たとえ失敗しても傷口を最小限にくい止められるものです。 植草氏の「のぞき・痴漢」という性癖には別の原因も関係していますが、このプライドのせいで、自分の非を認めず、それが反省の無さにつながり、更生の道をさらに遠ざけてしまいます。

(2)について
2人とも日干支が庚辰ですが、ここでは日干に注目します。庚は「刀」に例えられ、本来、競争社会に強く人との競い合いが必要であるという意味がありますが、これは宿命に火性がある場合です。庚は刀であるため、やたらと振り回しては危険です。そのため制御する火性が必要となります(火剋金)。火性は牽牛星になるため、攻撃本能(人に負けたくない本能)をしっかりと発揮することで正しい刀の使い方、すなわち「正義感」が備わります。
しかし、火性がない場合は話が別です。攻撃本能がないのに「人に負けるな」という育てられ方をして、本人も人に勝つことを目標にしてしまうと、性格がゆがみます。正義感に欠け、関係のない人を攻撃したり、逆切れを起こしたり、自己の責任を取らない人になっていきます。
こういう人は、何が正義であるかを自分勝手に判断しないことです。周囲の判断に基づいて行動するべきでした。

(3)について
2人とも官(火性)が守護神になることが問題をさらに大きくします。子月・申月共に火性が必要であるにも関わらず、その火性がない苦しい宿命です。さらに共に忌神が強く、下格の宿命です。
下格の宿命は「下積みの苦労」が必要です。この苦労がないまま出世してしまうと、人生の絶頂期で失敗します。つまり、宿命以上に名誉が高くなりすぎたため、名誉を下落させ自分で自分の運勢の調整を取るわけです。
植草氏の忌神は水、永田氏の忌神は金です。若くしてエリート街道を歩むと、この忌神が未消化になります。
植草氏は忌神の水が調舒星となり、これが未消化になると「健康を害すか、性的問題を起こす」かのいずれかになりやすい。(寿命・性の星) 永田氏の忌神の金は貫索星石門星になりますが、彼の場合はこれが中殺されていることと相まって「思い込みの激しい人」となり、そのことで失敗します。

もう一つ例を挙げます。

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中村獅童さんも官のない宿命です。こういう宿命の結婚生活での注意点は「相手のプライドを傷つけないようにすること」です。官のない人は他人のプライドに無関心な所があり、それは結婚生活において出やすいのです。そして官に固執したり、若い時から有名になったりすると、自分のプライドは大事にするのに、配偶者のプライドには気を配らないという人になりやすい。 この方は現在、女性問題を起こしやすい運勢なのですが、そのこととは別に、もし浮気したことが妻にばれたとしても、妻のプライドを守ってやる対応ができれば、離婚にはなりません。
あいにく、竹内さんはプライドの強い宿命で、しかも官が守護神です。こういう宿命のプライドを傷つけてしまうと、関係は元には戻りません。
宿命にあるものを見ることも重要ですが、このように、宿命にないものに注目すると鑑定の幅が広がります。

朱学院副校長 佐藤直樹

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話題のあの人の「宿命」も自分で読み解けるようになる

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